海外で唱えられたCRM自体が、日本の越中売薬の先用後利を参考にされた事など、その仕組み自体が米国型に解釈され逆輸入されたものだったりする訳です。
現在のとりあえず新しいと思われるマーケティング手法を導入し、言葉に惑わされている状況は「マーケティング・カオス」と言えるわけですが、その本質である顧客との付き合い方、マーケティングの考え方を考えれば、実は昔も今も何も変わっていないのかもしれません。
本書において顧客との間に良好な関係を築くには以下の2点が重要だという
- 企業と顧客とが種々のコミュニケーションを通じて相互に学習し、「信頼性」と「親密性」を醸成する(「囲い込み」ではなく「絆」を深める)
- コミュニケーションの深化・改善を通じて「相互学習効果」の最大化を図る
そして顧客に支持されるためには以下2点にも気をつけなければならない
- 企業から顧客へ伝達される情報が顧客にとって有益なものであること
- 苦痛を伴わない快適なコミュニケーションであること
主張としては至極真っ当であり、真新しい主張ではありませんが本書において歴史を紐解き、その根底にある考え方を踏まえて日本型CRMというものを検討する場合にはとても重要だと思える点でもあります。
本書を読み、マーケティング手法に対する視点を拡張することにより、新しい手法を自ら考え評価し、さらに米国型CRM手法を日本に適用させる方法を検討してみるというのも良いかもしれません。
読んでいて少し思ったのは、現在のCRMは再び地元に根付く八百屋の所謂「得意客」と同様に顧客を差別するマーケティングへと向かいつつ有ることに対する懸念です。
海外型CRMを広めるコンサルタントの影響なのかもしれませんが今向かっている日本のCRMが著者から見て日本型CRMの一つの理想的な形と言えるのかどうか・・・それは気になります。
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