本書の前半は日産のカルロス・ゴーン氏に関する事件について。それが金融の裏側を知る猫組長だからこそ全体像と目的を理解できる世界。
最初読んでいた時は普段全く接しない金融の世界すぎて話半分で読んでいたのですが本書中盤以降の著者の半生で実際にどのように資金洗浄するか、そのためにどんな銀行とどんな取引をしていたかが語られる。
それを踏まえて再度カルロス・ゴーン氏の動きを見てみると確かに確信犯的な犯罪をおかしているように見える、ただプロの資金洗浄のやり方に比べるとやや素人臭く見えると同時に本当に本人が全ての操作をやっていたのだろうかという疑念が残る。
本人にその意図はあったのだろうけれども、その支持に従って実際に動いていた人は別にいるのではないか...と。
カルロス・ゴーン氏に関する事件、最初の逮捕劇あたりまでしか追ってなかったので現在どこまで解明されているのか分からなかったけれども、実際には慎重に資金の流れが解明されているという事実に安堵すると同時に日本のガラパゴス化しているとも言える金融市場という特殊環境が悪用されていた事、同時に国内の金融機関がグローバルな存在となるには程遠そうだという印象。
本書は全体として著者の猫組長氏の自伝と言っても過言ではない内容になっているが金融の裏側を知れる本となっている。