[読了]水平思考の世界

水平思考の世界水平思考、それはロジカルシンキングを補完する思考で、特に新しいアイディアを生み出す時などによく話題にあがる内容です。

論理的思考というのは、一つ穴を掘り始めたらそれをひたすら掘り進める、穴を拡張する、穴を修正するという作業を繰り返しながら問題解決に導きますが、水平思考は全くそう言うものではありません。しかしながら、無秩序を指し示すわけでもありません。

論理的思考というのは狭い言い方をすれば「固定概念」と言っても良いかもしれませんが、人は"慣れた"思考法や学んできた従来の考え方を踏襲します。それは現教育の結果かもしれません。

また時系列的には過去を引きずって、直近上手くいったやり方をそのまま当て込んでみようとしたり、何か定義された言葉を与えられた瞬間、その物事がその言葉に束縛される。そんなこともあるでしょう。

面白いなと思ったのは、言葉で束縛された(言葉の硬直性)ものをグラフや絵など、ビジュアル化することで硬直性を打開出来るという内容です。

読み始める前は、「Heterogeneous」「交差的イノベーション」「拡散的(発散的)思考」と同列の「水平思考」というものを考えていましたが、やや異なる部分もあって、少し新鮮な感じがしました。

重なる部分としては、何か問題を考える場合にその問題を構成する「特徴」をつかむ事が重要であるということです。それは個々の事象にとらわれて論理的に考えているだけでは解決策が生み出されず、「特徴」や「要素」を捉えることで全く違う分野の考え方が応用出来るということが発生します。

「特徴」の抽出さえ出来ていれば、全く関係無いと思われていた分野の人との世間話からでもハッとさせられること、応用可能なものというのはあるでしょう。

本書では直接的に述べられてはいませんが、所謂オズボーンのチェックリストは有効そうです。(当たり前かw
強制発想法的な概念ではありますが、マンダラート的な概念やネガティブを抽出してから強制的に真逆のアイディアを考える…など、そういうものも非常に有効でしょう。

もう一つ面白いなと思ったのは、本書ではサラッと書かれていますが
確立されたアイディアを念頭に置いて集められた情報は、そのアイディアを裏付けるものばかりになりやすい
という部分です。
これよく言われますよね。

で、この文の手前で「セレンディピティ」について言及がされているわけですが、ウェブサービスでも「セレンディピティ」を発生させる、提供するということで例えば「レコメンド」システムを作ってユーザに見せたりするわけです。

この「レコメンド」というシステム、ユーザの行動やインタレスト、年齢層とか様々な軸で提供されるわけですが、立ち止まって考えてみるとウェブ上での「行動」は皆ロジカルだよなと。
とはいえ、本当に「特徴」を踏まえて自動車に関する本を探している人に、将棋の本がレコメンドされた際、ユーザが「関係している!」とピンとくるかと言うと全くそんなことは無いのですがw

読んでいてふと考えた程度ではあるのですが、「ウェブ上の行動はロジカルだ」という事が認識出来ただけでも良かったかなと思います。(当たり前かもしれませんが…


水平思考の世界
水平思考の世界
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