数々の成功事例が紹介されてはいますが、今でこそ「成功」体験として語られるわけで、且つ本書を読む限り、その「シリアル・イノベーター」の行動こそが正しく、会社(上司)の判断は間違いだと言えるように書かれてはいますが、例えば市場で大成功を収めている時点で、その現商品を否定する商品開発を行う事というのは、大変な社内政治力も必要であることは間違いありません。
社内の人との関係性の構築も大変です。本書ではシリアル・イノベーターはその能力も必要だという話になるのですが。
また、シリアル・イノベーターの特徴として紹介されているものの中に「システム思考」という言葉が登場します。
これは「個々の事象に目を奪われずに、各要素の関連性に注目して全体像を捉えようとする思考方法」として紹介されていますが、通常のイノベーション本では、この部分が特にクローズアップされ、「Heterogeneous」「交差的イノベーション」「拡散的(発散的)思考」などと言葉が変わることがあります。
イノベーションを起こす人には「必須」といっても過言ではない能力だということですね。
そして性格として「最善をつくすことに道徳的責任を感じる」と書かれているとおり、現状で大ヒットしているとか、売上の効率が高いということよりも、人々が課題を感じているのであれば、それを改善すべきと常に考えているようでせう。
モチベーションとしても「未解決の課題に取り組みたい」という欲求と、それに対して「課題を解決した時に生じる達成感」という内的要因が組み合わさる事で、特に強い内発的な動機付けが生まれていると考えられます。
また、皆が仕事をしながら学び続け、知識領域を拡大する事に努めている訳ですが、これも「システム思考」に繋がるものなので、そういう思考も頷けます。
常に課題の発見や把握をとことん行い、必要であれば顧客に直接聞いたり徹底して調査を行いながら、その課題に対する課題という「点」を見つけていき、繋ぎあわせ、解決策を開発・発見し、更にチームを編成し、市場で普及するよう最後まで努力するという、本書を読んでいると"自分はそんな存在になることは出来るのだろうか?"などと考えながら、自分の足りていない部分も発見しながら読んでいました。
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