認知的なバイアスについて自分で気づく手法はまだ見つかっていない。マッピング思考ではバイアスに囚われた思考ではなく、その反対意見や立場、反論にも目を向けて全体を知る、考えるようなものなのだが、そのアプローチについて書かれた本だ。
気づくための方法や意見の凝り固まり方、反対意見の受け入れ方など本書から学べる内容は多い。
バイアスに囚われると、それを否定するような事象に遭遇しても今の自分の主義主張に反しない形で理解をしようとする。そういう意味においては、やはり「違和感に気づく」という点が重要となる。
面白かった点としては、現在のインターネットにおいて言われているエコーチェンバーやフィルターバブルを完全に否定し、自分と反対意見に晒されるようになると元々持っていた主義主張に更に固執するようになるという内容だ。
私自身もエコーチェンバーやフィルターバブルは、それ自体が問題であろうとずっと考えてきたが、反対意見と接触することで気分を害したり、発言者の主張を馬鹿にしたりする考え方による快や自分が知的である事の証明に利用してしまうなどの話を読んでいると、これは確かに説明されてみるとその通りかもなと思った次第。
他にも、自分の信じる内容を他者に理解してもらうという行動を選択した場合でも、相手の意見それ自体にも様々な裏付けや考え方が存在しており、ある一点の主張を覆そうと頑張ってもその人の考え方はそうそう変わらないものだという話も面白いと感じた。
言われてみれば当たり前の話ではあるけれども、自分の中のバイアスに気づいたり、反対意見を吟味し、自分の意見を変化させたり一部取り入れて自分のものとしたり、完全に反対意見を指示するようになるというのは大変な作業に変わりはないのかもしれない。
ただ私達人間は思考を選ぶことが出来る。マッピング思考によって、特定の主張に対する確証度を計算しつつ、アイデンティティを軽くすることで大きな破滅的な失敗を避け、成長することができるかもしれない。
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