精神病理学・病跡学が専門の医師による「自傷的自己愛」に関する本です。「自傷的自己愛」とは何でしょうか?それは自分が周囲からどう思われているかについて、いつも考え続けており、その結果として自分を貶めるような自傷的な考え方と、その背景にあるのは実は「自己愛」なのではないか?という、この2つの用語が組み合わさったものです。
本書でいう「自己愛」はナルシシズム的な「自己愛」ではなく、「自分自身でありたい」という存在に対するものとなっています。そして、この「自傷的自己愛」自体、特別な病理的な何かという訳ではなく、成長の過程で普通に持つものです。ただ、その「自傷的自己愛」が長期に渡ると自分を卑下するあまり人間関係から遠ざかるような弊害が生まれてきます。
親子関係の中で程よい自己中心性を育めなかった人や家族以外の対人場面で尊厳を深く傷つけられてきた人、そうした人は自傷的自己愛を抱きがちなようです。
この「自傷的自己愛」では他者からの評価、すなわち他者の主観においてしか、自身の価値を担保できないという点が問題となる。これを改善するためには、まず 習慣化してしまった自己否定、自己批判の背景に「自己愛」があったと気づくことが大切だと解きます。
また少しでも「自傷的自己愛」を改善する方法に関しても載っています。
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