一つ一つは小さなデータでも、それを一つのアーカイブ化したり、手動ではあるにしてもオープンデータ化することによって、そのアーカイブという作品やオープンデータから派生して生まれたウェブサービスが少なからず現実社会に影響を及ぼす姿は、現在数多く見られると思います。
中にはビジネス、即ち儲かる儲からないという視点を度外視し、社会に役立つ・貢献するという理由によってボランティアで制作されたものも少なくありません。
人は実際にサービスに触れることで初めてソレを意識し、行動が変化します。
おそらく本書で出てくる東日本大震災における原発・被曝関連の地図や支援系のマップもそうで、遠くの出来事のように思った人の行動や、その後の政治・政策に対する見方すら変化させたことでしょう。
昨今インターネットを賑わすALSの氷水をかぶるものもそうかもしれません。
今まで接点のなかったモノに対し、自分事・身近な事とすることで、初めてソレを意識し、その後の行動が変化することを狙っています。
東日本大震災のあとに、各日本の企業がデータを出し合って様々な研究やアーカイブの作成などを行いましたが、ビッグデータで人の行動は良い方向へ変化するのだろうか・・・僕個人としては、この部分をすごくよく考えます。
もちろん目的にもよるでしょうけど、デジタル社会がリアルの人の行動を変化させるという点には非常に興味を持っていて、僕自身もそういう研究に多少なりとも関わりたいと感じます。
ウェブ上で展開される作品なのか、それともビジネス的なサービスなのかは分かりませんが、ビッグデータそれ自身が人々の生活をよりよくする事を願ってやみません。
話は逸れましたが、本書は渡邉氏の過去の事例を中心に書かれているので、サラサラと読める反面、本当に伝えたい本質的な部分をあまり意識せずに読み終えてしまいました。
デジタルアーカイブを通じて一面的なニュースや報道ではなく、物事の本質がよりよく描かれる事、そしてデジタルアーカイブは時として人と人との繋がりやコミュニケーションが大事になってくる事など、どのような意識・思想でゴールを捉え、構築していくかについては非常に理解しやすくまとまっている本です。
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