本書では前半に未来への思考法の基本となる部分を解説し、後半は実践編という感じで手法・考え方を中心に説明書されます。それは「事業構造」「時間軸」「個人」の3つの要素を掛けあわせ、それぞれの側面から分析をしていく。その部分が面白い。
その中から抜粋していくつか紹介すると、事業構造と個人という2要素に対して3C分析とPEST分析を掛けあわせた以下6Cを分析することの重要性が説明されています。
自社の強み弱みといった部分だけでなく競合分析、社会全体の流れなども俯瞰しながら大局的にビジネスを捉え未来のビジネスを検討する。
本書の中では実際にサムスンの事例を持ちだして、6Cを埋めてみて戦略を考えてみる。という事が行われています。
実際に分析を行い、顧客の未来を…。
そして時間軸を見ていくと、バックキャスティングということで未来の1地点から今何をすべきかという戦略を考える。こういう考え方は帰納的・演繹的という用語で説明されることもありますし重要ですね。
また時間軸ということで、起こる可能性のある複数のシナリオを考え、そこからバックキャスティングをするというシナリオプランニングの事例として以下の図が提示されています。
未来は誰にも予測出来ないわけですが、shi3zさんの本でも複数のシナリオを同時並行で検討することで時間的な優位性を高めるというような話があったように思います。本書では「想定した未来が来たらどうするか」「来ない場合はどうするか」という形で書かれていたりしますが、場合によっては複数のシナリオが発生することもあるでしょう。
そして、もう一つ図を。
所謂ニーズ・ウォンツあたりの議論ですが漠然とニーズ・ウォンツを捉えていたものの、ニーズにおけるレイヤー構造、ウォンツにおけるレイヤー構造の提示は結構面白かったです。
普段から「ニーズからウォンツへ」という言葉には違和感があったのですが、本書ではニーズとウォンツをこのように説明しています。
ニーズ(必要性)とは、自らがありたい姿と現状の差を認識し、欠乏や不満を感じることです。人の動機づけでもっとも強いものは、ニーズに対して、自分の状況を改善する(特定の)ものが欲しいというウォンツ(欲求)です。顧客は多くの場合、具体的に「これが手に入れば自分のウォンツは満たされる」ことを知覚しています。個人がちゃんと認知できていないであろう潜在ニーズを探るために、レイヤーで考えて深掘りするという作業は重要かなと思いました。
本文とはあまり関係ないのですが、現在もてはやされているAI研究もバイオミメティクスの一つなのかな?と思ったり。人間研究的な意味で。
もちろんAIにも色んな種類があるので全部まとめてバイオミメティクスと言うには乱暴だとは思いますが。



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