
少し古い本ですが「知力の鍛え方―バカにならないための思考トレーニング」を読みました。
本書では物事に対して正しく疑うことの重要性が解かれています。メディアやウェブ、権威のある人が述べた主張をそのまま鵜呑みにするのではなく、「ほかの可能性はないのか?」「ほかの側面はどうなのか?」といった疑問を呈することで考えるというトレーニングになるとともに、自分の考えとして定着します。
疑問といっても、ただ疑問に思うだけで行動に移さないのであれば、それは「非生産的な疑問」であり、結論が出ないような疑問もそれと同様でしょう。つまり疑問を持つだけでなく、それに伴う行動をとることが大事であり、それが生産的な疑問と言えると述べています。
行動とは疑問を解決するために更に自分で調べてみたり、疑問を解決するよう行動に起こすということです。
また本書では疑問を呈することに対するトレーニングとして、帰納的な手法も有用であると言います。例えばファーストリテイリングやソニーなど、何でも良いとは思いますが、業界で"成功している"と思われる企業やサービス、事象をテーマとして、"成功した"という結論を導く「どうしてそうなったか?」という疑問から導く「原因」を複数想定していくという手法が書かれていますが、これは確かに自分でもすぐ取り入れられそうだし、成功の要因をまとめていくことで自分の中に芯となる考え方が生まれるだろうと思われるので、とても良い気がしています。ある意味成功事例を研究しているMBAと同様の枠組みなんでしょうね。
眼の前にいる相手に対して疑問を呈する場合は、何でもかんでも疑問をぶつけるのではなく疑問を呈するタイミングを見極めたほうが良さそうだということと、単に疑問をぶつけるだけでは、その後の行動や展開に結びつかない可能性もあることから解決策を5W1Hで導きぶつけてみるなど、少し工夫したほうが良いようです。
当たり前の内容なのかもしれませんが、個人的には本書は良い本なのではないかなと思います。
本書では強いメディア批判も含まれていますが、最近だとテレビもそうですがYouTubeも問題なのかもしれませんね。