[読了]Why Digital Matters?――“なぜ”デジタルなのか

デジタルというものに対しての理解の薄さ、インダストリー4.0に対するイメージの払拭という点、そして「現場」は現行維持バイアスで変わりたがらないからTOPが意識し変わるべきという事を指摘する本と言ってしまって良いでしょうか。

現場に配属した若手にとっては会社が旧態依然としている点や技術の古さ、新しいものと接し学ぶ事の楽しさが失われ転職へつながる事が多い今こそ年配の方が自分の自尊心を傷つけることなくデジタルに対して意識させてあげるためにはとても良い本だなぁと思った次第。

若干ちゃんと理解できていない点と腑に落ちない点としては

  • 自社開発よりはパッケージを導入する方が良いという主張
  • パッケージを販売すればInitialは高いかもしれないがRunningは低コストでほぼ利益として計上できる
という点が、矛盾とまでは言わないけれども、主張というかポジションが若干変わっていないか?と思ったところです。

パッケージの導入は改善や新しいシステムへの差し替え、新仕様や法律に対する準拠など自社で開発を行っていた場合には結構時間もかかるし大変であるという事は確かにそうなのですが、条件としてはカスタマイズは行わない事などがあげられます。
独自カスタマイズは古いシステムを残すキッカケでしかありませんが、個人的にはそれは同意しつつパッケージによって各サービスが自由に接続できること、すなわちベンダーロックされることがないパッケージはそれほど多くないと考えており、それだけをもってパッケージ導入をはやめる意思決定をするのも如何なものかと思ったりしました。

パッケージの販売はそのとおりで同意です。
インダストリー4.0の部分で意思決定を早くしたり、現状把握をすぐ行えるようにするというただのIoTではない部分の重要性は、未だにちゃんと理解されることが少ないのかなという印象ですが、自分もまだまだ出来ていない部分があるという再認識のキッカケにもなりました



[読了]スタンフォード大学教授が教える 熟睡の習慣

時々睡眠に関する本を手に取りますが、少なくとも直近20年くらいは新しい知見はなさそうな雰囲気を感じます。少なくとも一般向けに関しては。
睡眠が大事であるという主張やサーカディアンリズムなど、特に真新しい知識というものは本書で得ることはなかった。

睡眠に関してわかっていない部分が多いけど、ここまで分からないというのは医学分野における研究でも、それほど魅力がないのか、現在存在している技術では何かしらのホルモン含め新しい発見をすることが出来ないということなのだろうか。

何点か気になった点をあげるとすると、日本では睡眠に関するデマというか事実に反する内容がアメリカと比較して横行しがちという話がサラッと出てくるが、それだけ日本ではアメリカに比べて睡眠に関する興味・関心が高いとも言えるのではないかと思ったりした。

また、睡眠薬に関する話で個人的には何かしらの不眠系の睡眠障害に対しては睡眠薬を使ってでも寝たほうが良いのではないか?と思ったりしているが、睡眠薬を利用した睡眠は "普通" とは異なるという点が強調されている点は多少気になったところ。
たしかに脳波としては "普通" とは違うけれども、普通と違う事の意味は特に書かれていないし、 "普通" と違う脳波は駄目だという理由も特に書かれているわけではない。

睡眠系の本あるあるな内容で、本当に新しい知識が何もないこの分野、今後どう発展していくんだろうなと心配になります...


[読了]金融ダークサイド 元経済ヤクザが明かす「マネーと暴力」の新世界

SNSで見かけた本「金融ダークサイド」を読みました。
本書の前半は日産のカルロス・ゴーン氏に関する事件について。それが金融の裏側を知る猫組長だからこそ全体像と目的を理解できる世界。

最初読んでいた時は普段全く接しない金融の世界すぎて話半分で読んでいたのですが本書中盤以降の著者の半生で実際にどのように資金洗浄するか、そのためにどんな銀行とどんな取引をしていたかが語られる。

それを踏まえて再度カルロス・ゴーン氏の動きを見てみると確かに確信犯的な犯罪をおかしているように見える、ただプロの資金洗浄のやり方に比べるとやや素人臭く見えると同時に本当に本人が全ての操作をやっていたのだろうかという疑念が残る。
本人にその意図はあったのだろうけれども、その支持に従って実際に動いていた人は別にいるのではないか...と。

カルロス・ゴーン氏に関する事件、最初の逮捕劇あたりまでしか追ってなかったので現在どこまで解明されているのか分からなかったけれども、実際には慎重に資金の流れが解明されているという事実に安堵すると同時に日本のガラパゴス化しているとも言える金融市場という特殊環境が悪用されていた事、同時に国内の金融機関がグローバルな存在となるには程遠そうだという印象。

本書は全体として著者の猫組長氏の自伝と言っても過言ではない内容になっているが金融の裏側を知れる本となっている。

[読了]キラッキラの君になるために ビリギャル真実の物語

ビリギャルはポスターのみで、実際本も映画もどちらも見ていないけれども、この本を手にとって読んでみた。

自分がなにか特別な人間ではないという事。自己肯定感の大切さを本書を通じて特に感じるポイント。本書最後にあるこの言葉。特に自身の体験だけでなくビリギャルという一つのシンボルを通じた多くの講演を通じて感じている、とても強い思いなんだなと思った。
悩みはだれにだってある。挫折は、のちのち必ず、あなたを大きくしてくれる大切で必要な経験になる。たくさん傷ついて、たくさん泣いてきた人は、その分強いし、優しいんだ。だから、大丈夫。必ず、だれかに必要とされるかっこいいオトナになれる。自分の人生だもん、妥協しないで、最高な人生にして
もう一点本書で良いと思ったところは、ビリギャル誕生秘話として母親や塾の教師など今になって振り返ってみた時にどんなイベントがターニングポイントとなったとか、整理して考えたときにどんなポイントが変わるキッカケとなったかがまとまっている点ではないかと思う。
この秘話の目次タイトルをみてもそれが感じられると思う。

  1. ご立派な目標じゃなくていい
  2. 根拠のない自信を持つ
  3. 具体的な計画を立てる
  4. 目標をまわりに言いふらす
  5. 憎しみをプラスの力に変えるべし!
  6. コーチを、探せ

1つ目の目標に関しては行動の起点であるという点において特に重要かなと個人的に感じた。
モテたいからとかキラキラしているからとか、理由はなんでも良くて「ワクワクするものを、自分で見つけられる人になることが大事」である。ワクワクするものを見つけられた人はとても強い存在であり、それを仕事にできる人は更に強い存在となる。

1つ目の目標を補強する内容としての2つ目。「私なら、できる気がする!(中略)やってみなきゃわかんないっしょ!!」という気持ち。やるかやらないか、ただそれだけと考えてワクワクする目標に向かって進むこと。

そして2つ目で行動することはとても重要だけれども、それだけだとやや弱い。3つ目の計画を立てる事で成功への確率がぐんと上がってくる。

できないものはきらいだし、できるものは好きになる
失敗が無駄になることはもちろんないし、努力したという経験が後々生きてくることは間違いないけれども、やっぱりいつも失敗していたら自分の中に「できない」という気持ちが大きくなり、せっかくワクワクしていた存在が「嫌い」なものに変化していってしまうかもしれない。

勉強を好きな人は、勉強できる人。できるから好きになる。勉強好きになるには、できるようになるのが先だ。
4つ目の「目標をまわりに言いふら」して自分にプレッシャーをかけたり逃げ道をなくすというのは他書でもよく触れられている事だ。3つ目とも絡むけれども日々自分がなすべきことをしっかりと理解したうえで、全力でやること。

5つ目に関しては感情の中で一番強い憎しみという感情、本書であれば父親に対する感情。例えばお前が慶応に行けるはずがないというような否定的なものだったり、それを跳ね返して行動へ変化させるということであるわけですが、この部分に関しては自分の中でどうしたら行動に向ける事ができるのだろうかと思ったりした。
自己肯定感が強いからこその賜物な気がすごくする部分。

本書ではあまりふれられていないけれども、自分で考え抜いたり気持ちを整理したりという部分。私の場合は自己完結してしまってあまり深く考えていないことが多いけれども、その点は多いに反省すべき部分なんだろうなと思ったりした。
自己肯定感については非常に低いので、なんというか本書で力をもらえた気がする。


[読了]プログラマのためのGoogle Cloud Platform入門 サービスの全体像からクラウドネイティブアプリケーション構築まで

普段AWSばかり使っているプログラマおよびこれからクラウド頑張ろうかなと思っているプログラマ向けのGCP入門かなとは思いますが、非プログラマの自分もアソシエイト資格ぐらいなら取得できるんじゃないか?と思って一回目読了。
あと2、3回は最低でも読もうかなと思います(時間が許す限りリピートする)

何度かQwiklabとかも触れてはいるのですが、あれ自分がバカなのか全然頭に入ってこなくて。
頑張って写経しているもののGUIから設定する講座とgcloudコマンドで設定する講座とかもバラバラしていて、ゆくゆくはローカルから触りたいと思ってgcloud側で慣れたいかなーと思ったりしても、どうも慣れず。Qwiklabも何度か触らないといけないかなと思ったりしています。

Docker、KubernetesもQwiklab側の基礎講座を2回ほど通しでやっているものの本書で書いてある内容がところどころ理解が進まず。もちろん全く分からないという事はないんですけどね。
Qwiklab基礎講座でStackdriver、うまくアラートメール飛ばせてないとかもあるしなぁ。あれももう一回やらねばいけないということで非プログラマがGCPのアソシエイト資格なんて取れるんだろうかと思わなくもない訳ですが一番よくわかっていないのがCloud SQLまわり。パッと来ないまま最後まで進んでしまったのと、Qwiklabやってるしなと思って斜め読みしてしまっており、今回は手を動かしていない、ソースコードをチェックしていない事もあってGAEのあのコマンドでなんでCloud SQLが立ち上がっているのかとかよくわかっていないので読み込みが必要だなと。

非プログラマでAWSは管理画面が何となく見て分かるとかGCPはちょっと触ったことある*程度、自分のラップトップ上で多少Debian stretch環境は触ったことあって、サービスに利用できるプログラムなんて一切書けないけどjsとpythonは調べながら書いたりjupyter notebook触った事ある程度という中途半端な状態なんですがアソシエイトは受かったら良いなぁ

GCPの管理画面見て最初は「クラウドエンジニアってすげーな」って思っていた頃の自分よりは少しは成長したのかな…。最初はインフラストラクチャの図と管理画面の設定のマッピングが全くできずに理解できない次元だったので…
GCPの管理画面も少なくとも1日1回はちゃんと触ろう…

G Suite以外の資格取れたらいいなぁ。年内には完了しないと思いますがw

* 今GCPで使ってるのはScheduler , pub/sub , functions , bigquery , storageあたりかなぁ

【読了】最新SEO完全対策・成功の指南書 結果を出し続けるこれからの手法

年に1本程度はこういう本をパラパラめくっておくべきかなと思って手に取りました。
感想としてはSEO業界、たぶんここ5年以上何も変わってないんだなということ。もちろんMFIの話など今っぽい話題もあるはあるのですが、特段真新しい考え方もなかったのでちょっと残念な気がしました。

本としてはGoogleの検索エンジン最適化スターターガイドと似たりよったり。当たり前なのですが。個人的にはウェブ化されてからちゃんと読んでいないので寧ろこちらを読むべきだったかもしれません。

直近ウェブサイトを一つ立ち上げて1ヶ月の間にビッグワードで大体5位まで上げたりしていましたが、他社はちゃんとSEOを意識してコンテンツをどれだけ作っていないかを思い知った2018年でした。あまりに効果がありすぎて12月下旬頃は天狗になっていた気がしますが。

可もなく不可もなく良い本だと思いますので、これからSEOを考えないといけない立場の人やそろそろSEOでも…と考えている方には良い本だと思います。

[読了]NEXT GENERATION BANK 次世代銀行は世界をこう変える

金融の世界が大きく変わってきていることを肌で感じることができる本でとても面白い。

暗号資産、ブロックチェーンまわりをはじめ新しい金融の形が少しずつ変化し、また日本においてもキャッシュレスを推し進めるなど日本における金融市場も徐々に形を変えようとしています。

本書では更に先の世界を感じる事ができて、N26からヨーロッパにおける動き、思想などは非常に面白かった部分。EUで施行された「決済サービス指令」(PSD2)まわりは殆ど知識がなかったのですが基本理念は「顧客は、自身の口座情報を活用する第三者のサービスを利用する権利を有する」としているもので、ここで2つのキーワードが出てきます。

  • AISP(Account Information Service Provider) : ユーザーの明確な意思に基づいて、ユーザーの口座情報を銀行から取得し集約するサービス
  • PISP(Payment Initiation Service Provider) : ユーザーの明確な意志に基づいて、銀行に対して決済・資金移動を支持するサービス
この2つ両方とも「ユーザーの明確な意思に基づいて」と付き、顧客が主導権を握る事、顧客自身が主体であることを明確に伝えています。EUで施行されたGDPRの話題も記憶に新しいと思いますが、そちらも同様にデータに関しユーザ自身が主体となりデータの提供先を選択したり、データの利用され方などを選択、オプトアウト可能とすることをうたっています。

またEUではオープンバンキングの義務付けがされたことで、このPISPと組み合わさると例えばあるスマートフォンアプリでは複数の金融機関が提供する定期預金みたいな商品が並んでいて、一つの「銀行」という枠に囚われず商品を選択し、資金が移動できるようになるのではないか?とか色々と考えを巡らせてしまいました。

銀行間取引の24時間化は完了し取引手数料の無料化も着々と進んでいますが、ユーザ側に主権が戻り自分でコントロール出来るようになることでの可能性を肌で感じました。

一方で現在の大手金融機関を変える事は非常に時間がかかると思うと同時に、本書でも言及されていますが本人確認や犯罪組織に対する防衛など既存の様々な守り業務を行っている事から変化はさせず認証機関としての立ち位置として現在のポジションを守ってもらい新しい金融分野を別に立ち上げることは出来ないものかなという気持ちにもなりました。
暗号資産まわりは色々事件もあり結局厳しい規制の中に入ることになりましたが他に展開できないものかと。

あとやっぱりちゃんと調べておきたいと思った事は信用スコアリングの部分。ここに対するアプローチなくして新しいサービス展開は出来なそうだということと、もう一つ「ホモモーフィックエンクリプション(homomorphic encryption)」、これは自分も全く知識がなかったので調べたい内容。本書で書かれていた内容からの想像ですが、例えば成年 or 未成年の判定をしたいときにどこかの「情報銀行」のようなところに年齢を紹介しにいくと実年齢が提供企業に対して渡されてしまうのですが、例えば booleanでtrue / falseで返却されるみたいな内容になると思います。

自分の個人データは自身でコントロールしつつ、必要最低限の内容を各サービスへ提供することでサービス提供はきちんと受けることができ個人情報をむやみやたらに渡す事もない。本書では特定のグループに所属していれば、それを元に判定するというような内容が書かれているので実際はニュアンスが異なるかもしれませんが、昔自分に対するタグを付ける事でサービス展開できないか?と考えていた時期があるのですが、それに似たロジックなのかもしれません。

この部分は自分で調べながら次のサービス展開や次の時代に思いを巡らせようと思います。

あとは世界から日本の銀行がバッシングされているインパクト投資絡みだよね…もし仮に日本でインパクト投資に対してユーザに知識があったら今であれば大手銀行に預金せず、投資先が分かる低リスクの投資信託あたりに投資をするか、もしくは地方銀行に預けるくらいしか手段はないのかな…