[読了]多眼思考

多眼思考いい意味で期待を裏切られました(笑
「社会派ブロガー」という枕詞が毎回付く、「ちきりん」さんのTwitter集です。

「ちきりん」さんが今まで140字という文字数制限の中で呟かれた、社会や教育、仕事、生き方、時事ネタなどについて、各カテゴリでまとめられた本です。

自分で自分の呟いたTweetをまとめるというセルフTogetter本といえば良いのでしょうかね?フロー情報をあえてストック情報化する事って、結構需要はあるのかもしれませんね(笑

でも、短い中にも刺さる言葉が沢山詰まっていて、もう一度自分を見つめなおすきっかけになりました。サクッと読めるし良い本だと思います。

一方で、がっつり「ちきりん」さんの思想・考え方を知るには別の本やブログを読むのが一番だと思います。

[読了]あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?

あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?医療の現場から社会を変えていく。その手段としての「ビジネス」の効用と、日本の医療制度について疑問をなげかける本で、素晴らしい主張だと思います。

北原先生のいう「医療」とは
自分以外の誰かを幸せにしているのだとしたら、その仕事は「医療」だといえます。
と主張されています。その誰かを幸せにする行為とは本質的に「経済」の原則にも合致しているとともに、接客業なども広義の「医療」と言えます。

また他の場所では「医療」をこう定義しています
「いかによく生き、いかによく死ぬか」を総合的にバックアップすること、つまり幸せな人生を支援する総合生活産業
学生時代にあたかも「白い巨塔」のような医者達の姿を見たり、病院にある医院長専用駐車場に置かれている高級車を見たり、授業にもちゃんと参加できない医学部生をチラホラ見かけたりしている分、医者とはやっぱり「お金」&「世襲制」的な側面が強いと感じていました。

しかし、北原先生の常に常識を疑い、疑問を投げかけ、「利他」で行動している姿は、普通にビジネスマンとしての姿が見えてきます。

終章では北原先生の思いが強く出ています。少し引用するならば、世の中でいちばん強い人間とは
利己的な「やりたいこと=欲」ではなく、利他としての「やらねばならないこと=使命」に生きる人間
と主張されています。
また、自分の理想、自分の夢、自分の結論を、ひたすら語り続けることによって
必ず人の心が動きます。人の心が動けば、社会が動きます。 (中略)反対されたり、笑われたりするのを覚悟で言葉にするからこそ、志をともにする仲間が現れ、実現していくのです。
という記述には熱い思いを感じます。
医療という現場に留まらず、ビジネスマンなら一度は目を通しておきたい本でした。


あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?
ダイヤモンド社 (2014-09-08)
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[読了]世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

世界でもっとも強力な9のアルゴリズムこの本は「パソコン」を利用する人で、かつオンラインで何か仕事をしている人、かつプログラマーではない人に一度は目を通してもらいたい本です。

「アルゴリズム」に注目して、どのように研究者たちが数々の問題点に対して、新しいアルゴリズムを発明し、パソコンだけでなくインターネットの世界を変革してきたかが凄く分かりやすく記述されています。

最初の章で説明されている検索エンジンのIndexの仕組みとランキングの仕組みについて、古い知識ではあるものの非常に重要な概念が書かれており、小難しく説明されがちなランダムサーフィンモデルも非常に分かりやすく解説されています。所謂もともとのページランクの概念ですね。

過去の歴史を知ることで、その延長線上にある現在を再度認識することができます。
暗号化、データベースのレプリケーションやデータの整合性チェック、その他数々のアルゴリズムが登場します。

実際に運用されているアルゴリズムは非常に複雑化されていますが、本書では四則計算などで理解できるように、ベースとなる概念の説明に努めています。
言葉だけ走っているけれども、結局どういう動きをしているのだろうか?とか少し疑問に思っていた事が理解できた気がします。

今インターネットへつながる人やモノは爆発的に増加し、それに伴い発展途上の「インターネット」という仕組みに関しても、当初予想できなかったプライバシーなどのサードレール問題やセキュリティ、その他、国によって発生する宗教や言論などの問題など、様々な問題を抱えています。

W3CではOpen Web Platformということで、以下の8つの分野から議論を重ねていこうという動きがあります。
  • Security and Privacy
  • Core Web Design and Development
  • Device Interaction
  • Application Lifecycle
  • Media and Real-Time Communications
  • Performance and Tuning
  • Usability and Accessibility
  • Services
W3Cという集合体が現在もラフコンセンサスで動いているのかどうかは知らないのですが、できうる限り企業体や国家などからの干渉を受けない状態で様々な決定がされていってもらいたいと感じます。

そしてインターネットへ参加する人が増えれば増えるほど、インターネットに参加する人のDivergenceが増し、所謂Heterogeneousからもたらされるイノベーションが増加するでしょう。
本書で予測されている以上に、二次関数的に新しいアルゴリズムが生まれ、広まっていく可能性が強まると予想されます。

最近のインターネットに関し、少しだけ妄想的に考えているのは、インターネットにおけるデザインとテキストの完全分離です。
昨今マーケティングオートメーションという言葉が広く使われておりますが、その中でユーザー一人ひとりに対し、バナーなどのコンテンツを変化させるというものがあります。
最近見たのがAdobeのAutomated Personalizationですが、これなんかを見ているとデザインとコンテンツの完全分離が妄想だと感じていたのに、すでに現実になりつつあるなと感じたりします。

僕の言う完全分離とはコンテンツそのものが、例えばJSON等で提供されるだけで、それをフロント側へどう描画するかはデザイン部門で制作するといった、HTMLそのものに対する変革といいますか、廃止といいますか。
いやたぶんコンテンツの描画という意味においてHTMLというものは無くならないのかもしれません。しかし、今のように不完全なHTMLソースによってブラウザが背負っているエラー処理の数々を考えるならば、ストレス無くインターネットを回遊させるという事自体に悪影響をもたらしている事は間違いないでしょう。

また、IoT的な世界においては、ほとんどがJSONのようなデータのやり取りが成され、そこに大小様々なネットワークが構築されていくでしょう。
そう考えると、IoTからもたらされるデータを使ってフロントで何かを動かしたり表示したり・・・と考えるならば完全にデザインとコンテンツは分離して管理を行っていく方が理にかなっていないかな?と感じたりします。

いや、むしろ既にJSONファイルを使ってコンテンツを生成していたり、グラフを表示していたりということは日常茶飯事に行われているわけですが、部分部分の採用ではなく完全に分離してしまうという感じです。

と大幅に本書の感想からはズレるわけですが、次どんなアルゴリズムを開発して、どのようにインターネット、そして社会へと貢献できるでしょうか?

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム
ジョン・マコーミック
日経BP社
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[読了]クラウドからAIへ

クラウドからAIへ
再びAI本ですが、最近感じている事としては、過去にあった人工知能の流行と失敗は、人間の脳の低評価が根底にあるのではないか?と思ったりしています。

コンピュータの計算能力や記憶(記録)能力、そしてプログラミング技術に対する高評価によって、SFの世界だと思われていたAI技術は実現されうると考えられていたのではないかと思います。ルールベースAIで実現可能であると。

そういう意味では現在AIが再び流行り始めているのは、ある程度人間の脳の高機能さを理解したうえで、また全脳コンピューティングとして、人間の脳の超並列処理などを機能的に役割などを理解したうえで、着手しているという点で、もしかすると実現可能性は高まっているのかもしれません。

SF的なAIは所謂「強いAI」を指す事が多いと思いますが、今現在の広告だけでなくマーケティングオートメーションで、少ない情報からユーザーをプロファイリングし、ユーザーを育てる過程にはAI技術が欠かせないのではないかと考えています。

実際の計算や概念はまだ分かりませんが、本書で出てきた「sparse coding」というもの、即ち少ない情報から全体を推測することは出来るのでしょうか?
心理学のゲシュタルトと同じ考え方なのかどうかはわかりませんが、本書からも学ぶことが多かったです。

強いAIや軍事利用、マイナス面についてはAI本には必ず記載されている事なので、ちゃんと考えていなければイケない事は間違いありませんね。


クラウドからAIへ
朝日新聞出版 (2013-07-18)
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[読了]東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」

東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」 2015年はインターネットの大きな変革が起きるときだと思っています。
その一つに、このAI・全脳アーキテクチャがあると思っています。

本書ではそのAIについての松尾さんと、塩野さんの対談が収められており、これを読むことでざっと現在のAIというものを俯瞰することが出来ると思います。

AIを研究し、それが社会にもたらす影響や効果というものは様々なモノが想像出来ると思いますが、今現在ビジネスにおいてPrediction、即ち予測の精度をいかに高めるかを追求しています。

今までのRFM的な発想、即ち企業側が顧客一人ひとりの購買行動のきっかけは良くわからないが、最終購入日や購入金額、購入頻度などの軸から何となくユーザーを捉え、マーケティングを行っていくという段階から、一人ひとりのユーザー行動からユーザーの興味や行動パターンなどを元にクラスタリングしたり、行動を元にプロファイリングデータを作成していき、次の行動を予測したりバナーの効果を高めたりすることを追求しています。

この辺りは所謂ビッグデータの活用と言われている部分で、今後ディープラーニング技術を導入することによって、一人ひとりのユーザーに対するPredictionの精度を高めていくのではないか。
そう感じています。

もし仮に住所や名前と言った所謂個人情報が存在しない状態で、単なる行動データだけの解析をもって、一人ひとりのユーザーのPredictionをある程度の精度で提供できるとしたら、それは精度の高いプロファイリングデータとなり、それもまたパーソナルデータとなっていきます。

World Economic Forum(ダボス会議)ではパーソナルデータを以下の3つに分類しています。
  • Volunteered data : 自発的生成データ
  • Observed data : 観測データ
  • Inferred data : 推定データ
現在ではTwitterの書き込みやブログの書き込み、その他様々な自発的生成データを取得し、将来を予測しようとする動きがある一方で、cXenseのようなマーケティングオートメーション系企業はユーザー行動からリアルタイムにユーザーをプロファイリングしながらバナーを表示したりしています。

ナイキのようなメーカーが無料または低額で身体情報を計測するツールを提供し、そのデータを企業へ提供する見返りとして、スマートフォンアプリでデータを蓄積させて成果が確認できたり、他人と比較したり自分の健康状態や習慣を把握出来るようにさせたりしています。

モノのインターネットと言っても良いと思いますが、IoTやセンサー情報などの観測データは一見企業にとって他社へ販売する価値もないデータのように見え、お金になるのはあくまで個人情報ではないかとする議論もありますが、実はそうではないと考えており、前にも別の本の感想で書いたのですが人の行動を予測すると言った場合、tの次はt+1が来るという決定論的な部分でtからt+1の間に何らかのコンテキスト情報が含まれていると考えられます。

即ち、tからt+1の行動が導かれるとき、そのt+1になる条件にたとえば週に10キロ以上走っている人みたいな観測データが含まれている可能性があるのです。
広告で言うならば、1つのバナーを見せた時、行動が半々にわかれたとするならば、それを別れさせたコンテキストが何らか存在しているはずなのです。

本書もそうですが今ビッグデータやAIで議論されていることは、統計的な手法で人をクラスタリングしたりとグループという単位を意識しますが、特定のPredictionに対しユーザー行動データを取得し、再びクラスタリングされ・・・という過程を繰り返す先には前にも書いたとおり、一人ひとりに異なったPredictionが生まれると考えられます。それはあたかもコンシェルジュとも言えると思うわけですが、最終的には一人ひとりのコンテキストを把握し、誰一人として全く同じPredictionは導かれない状態になると思っています。

この辺り、私自身なかなか頭のなかで整理がついていない部分ではあるのですが。

一方で少し話が変わりますが、精度の高いプロファイリングデータに関してはk-匿名性尺度という概念でパーソナルデータという枠組みから外れるという解釈も出来るのかな?ということも考えてしまいました。

本書ではAIについての将来的な見通しは結構保守的な印象を持ちましたが、個人的にはフューチャリストのレイ・カーツワイル氏の本を読んだ影響か、もっと大きな変化を望んでも良いかな?と思っています。

まだ全然自分の頭で整理ができていませんが、2015年の変化に対して、自分がどの立場で参加し、当事者として立ちまわるかを最近はよく考えたりしています。


[読了]How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント

How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント本書はGoogleの基本理念、人材の採用、人事、企業の構造だけでなく、働き方にいたるまでを詳細に説明しているもので、グローバルで従業員数も非常に多いGoogleがどのように運営されているかが語られている本です。

Googleは人材という点では、「スマート・クリエイティブ」という人材を最も重視していることが分かります。

スマート・クリエイティブとは、
自分の〝商売道具〟を使いこなすための高度な専門知識を持っており、経験値も高い。私たちの業界ではコンピュータ科学者か、少なくとも日々コンピュータの画面上で起きている魔法の背後にあるシステムの理論や構造を理解している人材ということになる。
と説明されています。
主な特徴としては
  • 分析力を持つ
  • ビジネス感覚を持つ
  • 競争心がある
  • ユーザーを理解している
  • 好奇心旺盛
  • 失敗を恐れない
  • 自発的
  • あらゆる可能性にオープン
  • コミュニケーションが得意
  • 細かい点まで注意が行き届く
一言でいうならば
努力をいとわず、これまでの常識的方法に疑問を持ち、新しいやり方を試すことに積極的であることだ。
とされています。 そして、スマート・クリエイティブ型の人間は重要な訳ですが、中でもプロダクト・マネジャーに求められるのは、「プロダクトをさらに良くするための技術的ヒントを見つけること」だと説明されています。
Googleの場合、プロダクト・マネジャーはスマート・クリエイティブな人間しかなれないのかもしれません。

ここでいう「技術的ヒント」とは、その後述べられる「技術的アイディア」と同義だと思われますが、
技術的アイデアとは、大幅なコストダウンにつながったり、プロダクトの機能や使い勝手を何倍も高めたりするような、新たな技術の活用法やデザインのことだ。そこから誕生するプロダクトは、競合品と比べて本質的に優れている。その差は歴然としていて、マーケティングの努力などしなくても、消費者はすぐにそのプロダクトがほかのどのプロダクトとも違うことに気づく。
と説明しています。そうGoogleも「10倍良い」という事にこだわっているのです。
ラリー・ページの口癖「その10倍スケールで考えろ」とは、本書では車の例が出ていましたが、例えばリッター20キロ走れる車を30キロにするのは、大変かもしれませんが漸進的イノベーションで達成できるでしょう。でも200キロ走れる車を作ると考えたら、従来型のアプローチでは達成できず、考え方を根本から破壊して1から作り直す必要があるのです。
本書ではこの部分に関し、次のように書かれています。
この「どうやってゼロからつくり直そうか?」という思考プロセスが、これまで誰もが検討しなかったようなアイデアを生み出すのだ。
フューチャリストのレイ・カーツワイル氏も、我々人間が未来を直線的に考えがちだと指摘しています。本当は二次曲線的に進んでいるにも関わらず。
Googleの考えるイノベーションとは「新しく、意外性があり、劇的に有用なものでなければならない。」と説明されています。

Googleではリソースの70%をコアビジネスに、20%を成長プロダクトに、10%を新規プロジェクトに充てるとしているのですが、本書を読むとなぜ福利厚生面を手厚くしているかの理由にも納得出来る部分があると思うと同時に、実際20%の部分が本来休日である土日祝日にこなす社員が存在することを考えれば、100%コアビジネス、プラス20%を成長プロダクトに時間が割かれているとも言えます。

また、社員個々人の評価には「OKR」という指標を使っており、「個々の社員の目標(Objectives、達成すべき戦略的目標)と主要な結果(Key Results、その目標の達成度を示す客観的指標)」の2軸を用いているようです。

客観的に明確で具体的な数値目標だけでなく、全てが100%達成している状態は所謂「発想が小さい」状態を示すだけなので良しとはされていないのです。

その他デモデーの存在や、1つの質問で人を見抜くという方法はハッとさせられることが多いです。

一方でスマート・クリエイティブな人間は会社を去る事も多いわけですが、必要に応じて新たな刺激や知識に触れさせるために役員を中心に実施されている会議へ出席させたり、新しいポジションを作ったりもしているようです。
「グーグルで大切なのは〝何がデキるか〟であって、〝どんなヤツか〟ではない」
 所謂、権威のある人間に従うHIPPOを否定し、ヒエラルキー構造を否定し、フラットな構造を維持するやり方はAmazonの2 Pizza Teamと同様に徹底された企業構造となっています。
新しく入ってきた人にとっては、どの部署で何が開発されているのかが分かりにくいカオスな状態となりますが、それがまた面白いイノベーションを生み出すのも事実なのです。

日本でよくある、「プロダクト」を見れば社内の部署間の力関係が見える状態を否定する。
これも考えれば直ぐに分かる事ですが、本書を読んでいて「なるほど」と思いました。iPhoneを手にとってみろと。。。そうすればAppleが一番重要視している人物が誰であるか分かるだろ?そう「顧客であるユーザー自身である」と。

プロダクトを一目見ただけで、社内のヒエラルキー構造や部門間の対立、またはステークホルダー重視の構造などが見透かされるようなものは、全くもってプロダクトとしては論外である訳です。

Googleは圧倒的にサービスで優位であれば、時には有料でサービスを提供することもありますが、基本的にはオープン思考であるわけですが、この部分に関しては

オープンな世界では、すでに他の人が完了した仕事をやり直す必要がなくなり、誰もが新たな発明を生み出してシステム全体を前進させることに集中できるため、イノベーションが大いに促進される。
クローズ・システムでもこれほど強烈なインパクトを発揮できるプロダクトがあるなら、挑戦してもいいだろう。だがそうではない場合、初期設定はオープンにしたほうがいい。
などと書いています。
クローズという意味ではAppleやFacebookなどは代表的なサービス事例だと思いますが、AppleのiPhoneの場合は、他社がiPhoneを自由に作れない分、Appleはゼッタイに失敗できないというプレッシャーを背負っていると同時に、一度でもユーザーを裏切ることができない状態を作り出しています。そういう点ではAppleの素晴らしさも分かると同時に、脆い側面も見えてくる気がします。

久しぶりにKindleでここまでハイライト線を引いたなと自分でも思うくらい、色々と得るものがありました。Googleの社風として有名な事も沢山書かれていますが。

最近のGoogleを取り巻く状況を少し考えてみると、2015年、2016年はプロダクトのGoogle検索離れが大幅に加速します。
FirefoxがデフォルトGoogle検索を止め、Appleが2015年でデフォルトGoogle検索を止め、代わりとなるのがYahoo検索だったりYandex系列だったり、様々な動きがありますが、私個人的にはGoogle検索というものを考える良いキッカケになりました。

Googleはあくまで知識・情報を整理するという側面では抜きん出ているものがあると思っていますが、例えばコマース分野だけに特化した場合、「検索」というものをより良くすることは可能なのでしょうか?
複数社から提供されているAPIを、同じデータであれば1本に束ねることで何かメリットは生み出すことは出来るのでしょうか?
複数のAPIの中でユーザー行動を予測できるようなコンテキストと成り得るものは無いのでしょうか?

色々と考えてみると、もしかするとGoogle検索を抜いて圧倒的に有用なサービスを立ち上げることも可能なのかもしれない・・・などと少し想像をしたりしてみました。


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[読了]グロースの時代 ヤフー、フェイスブック・・・で実践したビジネスを成長させるマインドとは

グロースの時代 ヤフー、フェイスブック・・・で実践したビジネスを成長させるマインドとは (ノンフィクション単行本) 森岡氏自身のビジネスマインド、そして主にFacebook Japanでの経験、Facebook本体のビジネスパーソンが、どう戦略立てて、どう攻略していっているかが詰まっている本です。

Facebookに関しては、グローバルで成功している企業の中の人物がどのようなビジネスマインドを持っているかということとも同義だと思いますが、非常に刺激的な本でした。

何か1つの目標、自分が作りたいものを想像して、そのディテールを煮詰める。そこに至る過程や手段、その時その時のサービス像とユーザー像やKPI数値に至るまで、ちゃんと考えているか。

これは経営者がWHYという理想形を考え、そこに至るまでのHOW、そして実際に何を行うかというWHATの部分まで、一人ではなくても良いとは思いますが、チームでちゃんと考え動いているのかどうか。

そして、そのミッションが重要であるならば全力を尽くしているかどうかが問われます。
それはビジネスだけではなく、遊びなどにも転用出来るわけですが、読みながらも再度自分を見つめなおす機会となりました。

インディバルの初代社長岩下順二郎氏の「売上は価値の総和であり、利益は工夫の総和である」という言葉にも非常に共感します。
最近当たり前のように企業において「Value Proposition」が大事だという話を聞く機会が多いわけですが、Value Propositionは企業である限り存在するのは当たり前。あえて「Unique Value Proposition」という言葉を使いますが、その企業でしか生み出せない価値こそが「工夫」に当たる部分で、そこを強みとして持っているか、その強みが活かせているか、その強みをマーケティングの武器にしているかが問われます。

「工夫」がユーザーに評価されないのであれば、その原価に上乗せされた利益分をその会社に払うくらいなら、他の企業に支払ったほうがマシだと思われてしまうかもしれません。

そして今重要視されている「FACT」。
データドリブンで仕事を進めていく重要性と、そのデータ、即ち「FACT」をちゃんと示せているか。この点は自分でもかなり反省すべき点でもあります。しかしながら「FACT」があるからこそインパクトのある施策を打てるようになり、それが失敗したとしてもその考え方がとても重要だと言えるわけです。

ある意味で森岡氏の考え方はプロダクトありきのマーケティング思考であり、プロダクトインを前提とした思考ではないのかもしれないと思われますが、そこはFacebookのリリース、即ち少数の人限定でリリースをして「FACT」を握るという手段でカバーされています。

この部分に関して言うならばGoogleだったりAmazonも同様なわけではありますが、大企業におけるLean的な概念として定着してきました。
プロダクトアウト型だけれども、ユーザーに触ってもらってデータを取得し、ダメであればPivot、またはそのサービス自体のリリースを止める。そんな概念ですね。

そういう意味で、本書の内容とは離れますが、最近「Lean」はスタートアップ企業的な方法論と大企業における方法論は、だいぶ差が出てきたと感じています。

森岡氏は今年からGunosyの社外取締役にも就任されているということで、KDDIだけでなくGunosyの今後の動き方がとても楽しみになりました。