[読了]思考の質を高める 構造を読み解く力
すごく読みたかった内容の本です。自分が小学生の頃に本書で書かれている構造学習に触れたかどうかは分かりませんが、与えられた文章から「もっとも言いたいこと」を読み取り、論理的に読み解く力が私自身足りていないなと感じていました。
むしろ本を漫然と読んでしまっているために、そのまま内容が素通りしてしまい、あとになって「なんだったっけ?」と感じるたびに、ちゃんと読めてなかったな、とか国語の授業のありがたみをふと考えることがありました。
ビジネスの世界ではアウトプットとしてのロジックツリーだったりピラミッドストラクチャのような話はあったりしますが、それを意識したインプットというものはあまり指摘されないように思います。
本書に登場する「構造学習」をサンプルの文を元に「学習」しようとすると、その文全体をよく読む、よく考える、その上で言いたいことの抽出や主旨の把握、図式化していくことになります。普段の読書でそこまで行うのは流石に大変ではありますが、日々サンプルとなるような短めの文章で訓練していくことで、文の読み方が変わってくると感じるので実際に空き時間を活用したトレーニングも取り入れようと思いました
ふと思いましたが、デジタル教材を利用したりAIの力も大いに活躍するであろう、今の学生にこそ、この構造学習を習得させるメリットが大きいような気がします。
[読了]「自傷的自己愛」の精神分析
精神病理学・病跡学が専門の医師による「自傷的自己愛」に関する本です。「自傷的自己愛」とは何でしょうか?それは自分が周囲からどう思われているかについて、いつも考え続けており、その結果として自分を貶めるような自傷的な考え方と、その背景にあるのは実は「自己愛」なのではないか?という、この2つの用語が組み合わさったものです。
本書でいう「自己愛」はナルシシズム的な「自己愛」ではなく、「自分自身でありたい」という存在に対するものとなっています。そして、この「自傷的自己愛」自体、特別な病理的な何かという訳ではなく、成長の過程で普通に持つものです。ただ、その「自傷的自己愛」が長期に渡ると自分を卑下するあまり人間関係から遠ざかるような弊害が生まれてきます。
親子関係の中で程よい自己中心性を育めなかった人や家族以外の対人場面で尊厳を深く傷つけられてきた人、そうした人は自傷的自己愛を抱きがちなようです。
この「自傷的自己愛」では他者からの評価、すなわち他者の主観においてしか、自身の価値を担保できないという点が問題となる。これを改善するためには、まず 習慣化してしまった自己否定、自己批判の背景に「自己愛」があったと気づくことが大切だと解きます。
また少しでも「自傷的自己愛」を改善する方法に関しても載っています。
[読了]SHARP BRAIN たった12週間で天才脳を養う方法
現在分かっているアルツハイマー病に関する事とアルツハイマー病を防ぐための生活習慣として運動や食事などについて書かれています。また介護する側への助言も含め、アルツハイマー病をとりまく周囲環境や考え方がまとまった本となっています。
最近ではChatGPTが流行り始めた事もあり、ChatGPTとの会話を通じてアルツハイマー病の診断を行おうという動きもありますが、読んでいて思ったのは意外と罹患者は多いんだなと言うことと、脳の変質とは直接的には関係ないという事に対する驚きです。アルツハイマー病の人は間違いなく脳の変質が起きていますが、逆に脳の変質が起きたからといって必ずアルツハイマー病を発症するわけではありません。つまり脳の変質それ自体が原因ではないということです。
脳の機能や病気への抵抗力を高めるために最も重要なことは「運動」だといいます。ここは言い過ぎることはないということで、脳機能を失いたくなければ言い訳など何もせずに運動しなさいという内容が書かれています。個人的には耳が痛いなと思いつつも、ここまで言われて運動しない理由は何もないよなと思ったりしました。私個人は時々筋トレはしているけれども本書によると筋トレというよりも有酸素運動を週5でした方が良いということでした。
また栄養補助としてのサプリは全く不要ということで、野菜や豆類などから接種すべきということでした。このあたり、普段の食生活だと栄養が偏りがちかもということで、いくつかサプリを使っていましたが、まぁ効果を実感している訳でもないので止めてしまったほうが良いかなと思った次第。各サプリがどんな臨床試験を行われているか分かりませんが、吸収効率などを考えると野菜から接種するなどしたほうが良いのでしょうね。
[読了]YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術
タイパが叫ばれる昨今、時間をより効率的に使いタスクを片付けたり習慣化に努めたりしている方も多いと思いますが、そういったタスク管理方法は巷にたくさんある一方で、その方法を実践しても三日坊主になってしまったり、自分には合わないとして途切れるのは何故でしょうか?
本書ではまず「時間」の概念について整理した後に、自分にあった方法の見つけ方を提示します。タスクをこなした未来の自分という姿に、どこか距離感を感じたりタスクの見積もり自体が誤っているなどに対し、どのように修正しつつ効率的にできるのかが示されます。
一方で効率を求めれば求めるほど人は不幸になっていくという面も後半に示され、効率を求めすぎるのではなく、「暇」を有効に活用することが重要なのです。
[読了]超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る
NHKスペシャル取材班の執筆した「超・進化論」。これはダーウィンの進化論を否定するような内容ではなく、ダーウィンが明らかにした生物進化の物語の先に広がる、生き物たちの知られざる能力や多様な生命の共存を支える未知なる仕組みを描こうというプロジェクトとなっており、本書においては植物や昆虫、微生物の知られざる能力、共生関係などを通じ普段見たこともない、考えたこともない世界が描き出されています。
例えば植物に関していうと、害虫に襲われた際に特殊な化学物質を用いて害虫に対する天敵となる昆虫を引き寄せたり、害虫の危機を襲われている植物全体に伝えるだけでなく、まわりの植物にも伝達するというコミュニケーションをとっている事が紹介されています。
また的確に害虫が植物を食べる音に反応する事例もあり、率直にいえば植物における「記憶」は一体どこに蓄えられているんだろう?という疑問を感じずにはいられません。音のパターンをどうマッチングしているのか、今後の研究が楽しみでもあります。
他にも驚きだったのが植物が哺乳類と同様にカルシウムイオンを利用した情報伝達の仕組みを体内に持っているという点です。もちろん哺乳類のような伝達の速さはありませんが、哺乳類のような移動するからこその複雑な仕組みではなく単純な仕組みで動物と似たような構造を保有しているというのは驚きでした。
昆虫では飛翔や完全変態などにより進化してきた歴史や共生関係が描かれます。昆虫独特の飛翔の仕組みも面白いのですが完全変態としてサナギの中身が観察されている部分も面白い点でした。幼虫が蛹化した際に腸は再利用しつつ、まず飛翔筋を作り、内蔵を形成しつつ、羽化直前に成虫が完成する流れが観察されています。
我々哺乳類は筋肉を利用することにより強化、形成されるのに対して昆虫はサナギの中で強靭な飛翔筋を作り出す不思議な生き物でもあります。
最後の微生物には様々な可能性を感じずにはいられません。数が多く突然変異しやすいだけでなく、微生物同士での共生関係だけでなく哺乳類など全く別のものとも共生関係を築く。更には大気中にも存在し現地球環境を構築した(している)とも言えます。大気中には砂からミネラル分を抽出する微生物が存在したり、光合成を行うシアノバクテリアが存在するなど、微生物が生み出したミネラルが海を豊かにしている可能性も示されています。
最近ではプラスチックを分解できるようになった微生物の存在だけでなく、体内の大きめなガン細胞に対して効果を発揮する無害化されたクロストリジウム・ノヴィ菌というものも臨床試験が行われていたりします。クロストリジウム・ノヴィ菌でのガン完治は出来ないようですがガン細胞の縮小には効果を発揮しているなど、今後の研究に期待出来る内容となっていた。
免疫療法というと眉唾なイメージもあり、大学病院以外で話を聞くなら真っ先に否定したくもなりますが、本書の研究内容はとても信頼性がおけそうな気がしました。私達人間は抗生物質を利用して良い菌も悪い菌も全て殺すという方法に頼っていますが、微生物の研究が進めば新しい道が今後開けてくるのかもしれません。
もしかすると地球温暖化の二酸化炭素に対する課題だったり、レアアースに対する課題だったり紛争のタネとなるような事象に関しても微生物を今後研究することにより解決の糸口が見つかるのではないか?という期待も出てきます。
この進化に対する突然変異という点で、いつも思うのは人間でいう突然変異というのは遺伝子に起因した数々の疾病なのだろうか?と思う点です。その遺伝子異常の方の方が有利に生きられるとしたら、それ以外の人間はゆっくり淘汰されることになるだろうと思う。逆に様々な薬や手術によって、ほぼすべての人間が同一環境以外生存が不可能だとしたら、滅びる時は全員一緒なんでしょうね。コロナウイルスなどの蔓延もそうだし、一気に一つの種に広がって数を減らす。それもまた進化の中の一つの動きなのかもしれないなと思ったりしています。
[読了]データ思考入門
データの可視化を効率的に行うために必要な「データ思考」と呼ぶべき思考法を解説した本です。それはデータを正しく読めるようになること、効果的な情報伝達としての「データ可視化のための考え方」を身につけることです。
本書ではデータの可視化の仕方により与える印象が変わったりするという基本的なグラフマジックなどを押さえた上で、データとの向き合い方とどう可視化し、どうユーザへ情報を分かりやすく届けるのかが書かれていますが、一言で言うと、そのデータを受け取る相手の目線で考えて可視化しろということなんだろうなと思いながら読んでいました。
特に本書では数字や統計に強くなるという話はなく、あくまでデータの可視化という点での話に特化しているものでした。いや、可視化がうまく出来るようになると結果としてまわりから数字や統計に強いと見られるとか、そういう副次的な話はあるけれども直接的なものはないという意味で。
[読了]失格紋の最強賢者 (全16巻)
失格紋の最強賢者の全16巻を読みました。かつての最強賢者がさらなる力を手に入れるために転生するわけですが、転生後の世界は魔法などの文明が衰退した世界。
世界が大きく変わった原因を探りつつ、新たな生でかつての魔法の知識を復活させながら、次々と復活する魔法戦闘時代に活躍した強力な魔物と対峙する主人公マティアスの話。
続きも楽しみです。